【2027年1月改正】不動産の相続税評価が「時価」に?小口化商品や賃貸物件への影響を弁護士が解説

2027年(令和9年)1月から、不動産の相続税評価に関するルールが大きく見直される予定です。
これまで相続税対策として活用されてきた
- 賃貸マンションなどの貸付用不動産
- 不動産小口化商品
について、「評価が大きく変わるのではないか」と注目が集まっています。
本記事では、改正のポイントと実務への影響について、分かりやすく解説します。
2027年(令和9年)スタート!不動産の相続税評価ルールはどう変わる?
これまで、不動産の相続税評価は、
- 路線価方式
- 固定資産税評価額
などを基準に算定されることが一般的でした。
そのため、実際の市場価格(時価)よりも低い評価額になるケースが多く、相続税の圧縮効果が期待できるとして利用されてきました。
しかし、2027年1月以降は、一定の場合に実勢価格(時価)に近い評価が行われる方向で制度が見直されます。
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なにが「時価評価」になるのか?
特に影響が大きいと考えられているのが、次の2つです。
① 貸付用不動産(賃貸マンションなど)
これまで、賃貸物件は
- 借家権割合
- 貸家建付地評価
などにより評価が下がる仕組みでした。
しかし、取得後間もない物件や、相続税対策目的が強いとみられる取引については、市場価格に近い評価がなされる可能性があります。
いわゆる「5年ルール」など、保有期間が重要な判断要素になるとされています。
② 不動産小口化商品
不動産を小口化して販売する商品は、現物不動産よりもさらに評価が下がるケースがありました。
今回の改正では、こうした商品についても、実際の取引価格を重視する評価方法へと見直される方向です。
形式上の評価額ではなく、「実際にいくらで取引されているか」が重視される流れといえます。
なぜ改正されるのか?評価圧縮を目的とした短期的取引の抑制
今回の改正の背景には、短期間での取得・相続による過度な評価圧縮の問題があります。
例えば、
・高額な現金を保有
・相続直前に不動産へ組み替え
・相続税評価額が大幅に圧縮
というスキームが問題視されてきました。
税負担の公平性を確保するため、実質的な価値に近い評価へと是正することが改正の目的です。
駆け込み対策は有効か?
「2027年までに取得すれば大丈夫なのか?」
というご質問を多くいただきます。
しかし、注意が必要です。
- 保有期間が短い場合は対象となる可能性
- 個別事情により否認リスク
- 市場環境の変動リスク
単純な“駆け込み購入”は、必ずしも安全とはいえません。
相続税対策は、税務だけでなく民法上の遺産分割リスクも踏まえた総合判断が必要です。
改正に向けた今後の相続スケジュールとは?
2027年1月施行予定であれば、
- 生前贈与の検討
- 不動産の組み替え
- 遺言書の作成
- 家族間での事前協議
などを、計画的に進める必要があります。
特に不動産を複数所有している場合、
- 「収益不動産の遺産分割で揉めている」
- 「不動産の評価額で揉めている方へ」
といった問題に発展する可能性もあります。
税対策だけを優先すると、相続発生後に紛争が生じるケースも少なくありません。
不動産を活用した相続税対策の見直しは専門家へ相談を
今回の改正は、
- 税務
- 民事(遺産分割)
- 不動産実務
が複雑に絡む内容です。
「評価が下がるから安心」
「とりあえず不動産にしておけば節税になる」
という時代は終わりつつあります。
当事務所では、
-
不動産を含む相続対策の法的チェック
-
遺産分割紛争への備え
-
税理士と連携した総合的アドバイス
を行っています。
制度改正前だからこそ、冷静な判断が重要です。
不動産を活用した相続対策に不安をお持ちの方は、ぜひ一度、弁護士法人松本直樹法律事務所まで、お気軽にご相談ください。



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