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海外在住の相続人がいる場合の相続手続とは?注意点を弁護士が解説

海外在住の相続人がいる場合の相続手続とは?注意点を弁護士が解説

被相続人の役員貸付金は相続できる?注意点を弁護士が解説!

「相続人の一人が海外に留学・赴任している」「海外に移住したきょうだいがいる」という場合、日本の一般的な相続手続とは異なるハードルがいくつか存在します。

時差や距離の問題だけでなく、国境を越えることで「書類が集まらない」「手続きが進まない」といった事態に陥りがちです。

この記事では、海外在住の相続人がいる相続の特徴や、具体的な遺産分割協議の進め方、必要書類、よくあるトラブルの対処法について弁護士が分かりやすく解説します。

海外在住の相続人がいる相続の特徴と注意点とは?

日本の法律では、相続人が世界中のどこに住んでいようと、全員で話し合って財産の分け方を決めなければなりません。海外在住の相続人がいる場合、主に以下のような特徴と注意点があります。

「日本の印鑑証明書」や「住民票」が用意できない

海外に住民票を移している場合、日本国内の自治体で印鑑登録が抹消されるため、相続手続に必須となる「印鑑証明書」や「住民票」を取得できません。

連絡や時差、郵送に膨大な時間がかかる

遺産分割協議書などの重要書類を国際郵便(EMSなど)でやり取りする必要があり、書類を往復させるだけで数週間〜数か月かかってしまうことがあります。

日本の銀行口座を持っていない場合がある

長年海外に住んでいる場合、日本の銀行口座を解約しているケースがあります。その場合、日本の遺産(現金)をどうやって海外の相続人に送金(海外送金)するかが問題になります。

 

海外在住の相続人がいる場合の遺産分割協議の進め方を弁護士が解説!

手続は大変ですが、遺産分割の大まかな流れは日本国内と同じです。以下のステップで進めていきます。

【ステップ1】まずは連絡を取り、状況を共有する

メールやオンライン通話(ZoomLINEなど)を活用し、遺産(不動産や預貯金など)の全体像を伝えます。

【ステップ2】オンライン等で話合い(遺産分割協議)を行う

必ずしも全員が一度に直接集まる必要はありません。オンライン会議などで全員の合意を形成します。

【ステップ3】遺産分割協議書を作成し、海外へ郵送する

合意内容をもとに「遺産分割協議書」を作成し、海外の相続人へ郵送します。

【ステップ4】現地の「日本大使館・領事館」で手続をしてもらう

ここが一番のポイントです。海外在住の相続人は、届いた書類を持って現地の日本公館へ行き、特別な証明書を取得・署名します。

【ステップ5】書類を日本に返送し、名義変更手続を行う

海外在住の相続人に必要な書類について

日本に住んでいれば「住民票」と「印鑑証明書」を出せば済みますが、海外在住の方はその代わりに以下の書類を現地の日本大使館や領事館(領事窓口)で取得する必要があります。

印鑑証明に代わる「サイン証明(署名証明)

日本の相続手続(銀行や法務局など)では、遺産分割協議書に「実印」を押し「印鑑証明書」を添付するのがルールです。これがない海外在住者は、遺産分割協議書を現地の大使館等に持参し、担当官の前で署名(サイン)することで、「これは本人のサインに間違いありません」という証明書(サイン証明)を書類に綴じ込んでもらいます。これが印鑑証明書の代わりになります。

住民票に代わる「在留証明

海外のどこに住所(生活の本拠)があるかを証明する書類です。こちらも現地の日本大使館等で発行してもらいます。

※注意点

これらの書類を取得するためには、海外在住の相続人本人が、パスポートや現地の滞在許可証などを持って平日に大使館・領事館の窓口まで直接足を運ぶ必要があります。住んでいる場所によっては、大使館まで飛行機や車で何時間もかかるケースもあり、本人の大きな負担になることがあります。

海外在住の相続人がいる遺産分割でよくあるトラブルと対処法とは?

トラブル:連絡が取れない・音信不通

何年も連絡を取っておらず、海外のどこに住んでいるか分からないケースです。

対処法

日本の「戸籍の附票」などを辿って過去の海外住所を調べたり、現地の調査を進めます。どうしても見つからない場合は、裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てるなど、別の法的な手続が必要になります。

トラブル:現地の日本公館が遠すぎて書類を取りに行ってくれない

「仕事が忙しい」「近くに領事館がない」という理由で、サイン証明の取得を後回しにされてしまうケースです。

対処法

事前に必要書類や現地の日本公館の場所を日本の親族側で調べておき、相手の負担を減らす案内を心がけます。また、どうしても日本公館に行けない場合は、現地の公証人(Notary Public)のサインと、アポスティーユ(認証)を取得する方法もあります。

トラブル:海外送金の手続や為替レートで揉める

現金を分ける際、日本の銀行から海外の銀行へ送金する段階で、高額な送金手数料がかかったり、為替変動で金額が変わってしまい不満が出ることがあります。

対処法

「送金手数料は誰が負担するのか」「どの日付の為替レートを基準にするのか」を、あらかじめ遺産分割協議書の中に明確に記載しておく必要があります。

弁護士に海外相続の遺産分割を相談するメリットとは?

海外が絡む相続手続を個人で進めようとすると、書類の不備で何度も国際郵便を往復させることになり、途中で挫折してしまう方が非常に多いです。弁護士に依頼することで、以下のようなメリットがあります。

時差や距離を考慮したスムーズな進行管理

海外在住の相続人に対して、必要書類の取得方法(現地のどこに行けばいいかなど)を弁護士から分かりやすく説明・誘導するため、手続が停滞しません。

法的に有効な「遺産分割協議書」の作成

サイン証明を何度も取り直してもらうのは現実的ではありません。一発で銀行や法務局(登記)に通る、海外送金の条項まで見据えた書類を作成します。

国際送金や税金(国境を越える相続税)への配慮

日本の相続税だけでなく、海外在住者が現地で課税されるリスク(国ごとの税制)や、銀行の厳しい海外送金審査(マネーロンダリング対策)を意識することが必要となります。

遺産分割でお困りなら弁護人法人松本直樹法律事務所へご相談を

海外在住の親族がいる相続は、時間の経過とともに現地の住所が変わるなど、さらに複雑化していくリスクがあります。また、20244月からの相続登記(不動産の名義変更)の義務化もあり、放置しておくことはできません。

弁護人法人松本直樹法律事務所では、海外在住の相続人がいらっしゃる困難な相続手続についても、サポートいたします。

「きょうだいがアメリカにいるけれど、手続をどう頼めばいい?」「連絡は取れるけれど書類の集め方が分からない」など、まずはお気軽にご相談ください。

失敗しない弁護士の選び方
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累計相談実績3,400件超(2026年7月まで)

代表弁護士は、弁護士になってから12年が経過しており(2023年6月時点)、法律相談件数は、通算で2000件を超えています。 相続を適切に処理する弁護士になるためには、相続案件を多数解決してノウハウを蓄積し、先を見通す力を身につけなければなりません。そのため、当事務所の弁護士はより専門的で高度な法的サービスを提供できるように日々アンテナを張り巡らせ、県内外の研修などにも数多く出席し、研鑽を怠りません。 お悩みや不安等がございましたら、遠慮なくご相談いただければ幸いです。

不動産・土地の相続問題に強い

不動産が関係する相続は、不動産の特性、不動産の評価、不動産の分割方法など、専門的な知識やノウハウが必要になります。 当事務所は、不動産会社様からご依頼いただく案件も多く、不動産に関する事件を多く取り扱っております。不動産に関しては十分な知識・経験がないと思わぬトラブルや損失を招くことがありますので、不動産が関係する相続については、ぜひ当事務所にお任せください。

他士業との連携で、ワンストップでの
迅速な対応が可能

相続の問題は実に多岐分野に渡り、相続登記は司法書士、相続税申告は税理士など、各分野における専門的な知識と経験が必要となります。 当事務所は、複数の分野の専門家が力を合わせることで、相続の問題をワンストップで解決することを目指しています。また、各専門家との連絡や情報共有を迅速に行うことによりスムーズな解決を図ることが可能です。

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