【相談事例】遺産である実家を売却したい
ご相談者属性
40代 男性
父が亡くなり、遺産として、実家の土地建物がある
相続人のうち、実家を継ぎたいという者がおらず、売却して売却代金を分けたい
ご相談の背景
ご依頼者様の父親がお亡くなりになり、相続人は子ども達３人です。
母親は父親より先に亡くなっています。
遺産として実家があるのですが、実家に居住したい、実家を相続したいという者がいません。
売却して、売却代金を分けたいのですが、どのようにすればよいでしょうか？
弁護士へのご相談内容と弁護士による回答
ご質問1
ご質問：
「不動産を売却して、売却代金を分ける場合、どのようにすれば良いのでしょうか。」
弁護士による回答：
いくつか方法があります。
①相続人の共有名義に相続登記をして、売却する方法、②誰か１人の名義に相続登記をして、売却する方法等があります。
ご質問2
ご質問：
「①相続人の共有名義に相続登記をして、売却する方法のメリット、デメリットは何でしょうか。」
弁護士による回答：
共有物件となりますから、不動産を売却する場合、相続人全員の同意が必要となります。
売却先や売却金額についても相続人全員の同意が必要となり、意見が合わない場合には、不動産を売却することが実現しないことになります。
ですから、メリットは、不当に安価で不動産を売却されてしまうリスクがないという点になります。
デメリットは、不動産の売却が実現されないリスクがあるという点になります。
ご質問3
ご質問：
「②誰か１人の名義に相続登記をして、売却する方法のメリット、デメリットは何でしょうか。」
弁護士による回答：
相続人のうちの1人の名義になりますから、売却に関し、他の相続人の承諾等は法的には要らないことになります。ただし、相続人の1人が勝手に売却することもできてしまうため、不当に安く売却されてしまうリスクがあります。あるいは、売却代金を持ち逃げされてしまうといったリスクもあるといえます。
ですから、メリットは、不動産を売却が容易になる点にあります。
デメリットは、不当に安価に売却されてしまうリスクがある点になります。
そこで、遺産分割協議書を作成する際に、次のような内容を入れておくと良いでしょう。
・売却金額の事前承諾が必要であること
・売却金額から諸経費を差し引いて売却利益を分ける場合には、諸経費の内容まで詳細に何が差し引けて、何が差し引くことができないのかなどを明確にしておくこと
・売却利益の分配方法や支払（分配）期限を明確にしておくこと
最後に
遺産として実家等の不動産があり、売却して売却利益を分けようというような場合でも、大きなところから細かなところまで取り決めをしておくことが望ましいです。宇都宮市の弁護士法人松本直樹法律事務所では、遺産である不動産を売却する遺産分割協議の解決事例があります。ご相談ください。
この記事を担当した執筆者
- 松本直樹法律事務所 代表弁護士 松本直樹
-
保有資格 弁護士資格 専門分野 相続問題全般、離婚、企業法務 経歴 1976年
神奈川県川崎市生まれ
1995年
早稲田大学付属高等学院 卒業
1999年
早稲田大学法学部 卒業
2010年
慶応義塾大学法科大学院 終了
2011年
松本直樹法律事務所 開設
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弁護士法人松本直樹法律事務所の
地元密着で弁護士歴10年以上
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